研究の順序

このところのゴタゴタは,一言で言うなら
‘おろかであった’
というのがしっくりする.



自由発想に基づく研究を,わたしは否定してないし,むしろそういう風にできたらいいだろうな,と思う.でも,プロジェクトを組み立てるときに,どの元素を測らないと ‘いけない’ のか,とか,分析にどの機械をつかう ‘べき’ か,とか,そういう問題は,必要性(&予算)によって自ずと制約されて,そういう意味では,やれることはハナから決まっているのだと思う.


問題は,わたしが自分の研究に対して必然的に決まってくる順序みたいなものを理路整然と説明できなかったこと.まぁねー,若手の研究者枠がうまっていくなかで,わたしだって焦ってるんだもん.いい機会があるなら手っ取り早くのっかりたい.

でも,当然だけど,測定の結果のよしあしは,測定の前にどれだけ準備したかに依存する.だから,[とりあえずのってみる]っていうのは,やっぱりムリがあった.
まぁ,機会を失ったわけじゃなし,延期してもらったのだから,しっかり準備して出直そう.
これは,遅延ではなくて,本来の順序に戻したということ.



今年の2本目を共著者に投げた.いつも通り,K野先生の反射的リスポンス.いくつかのコメントの後,
「多分,あなたはそれだけでは満足しないでしょう.どうしても,分配係数を使った計算をしたくなるはずです」 
う〜ん,わかってくれてるなぁ.と思ってつい,笑ってしまう.わかってくれてるし,わかろうとしてくれる先生なんだよなぁ.K野先生ほどわたしの思考とか,志向とか,嗜好を理解してくれる人は他にいない.
だけど,
「国際誌に掲載される可能性大です」
って… encourage してるのか discourage してるのかわかんねーぞ.


I川先生からも返信が来て,うれしくなる.自分のための仕事だけれど,この兩位には恥ずかしくない研究をしたいし,きちんとしたポストに就きたいと思う.